Wave Technology(WTI) | 半導体周辺回路とその応用製品の開発・設計会社

WTIは技術者不足を解決する「開発設計促進業」です

パルス波形の定義

皆さんはじめまして。東京事業所パッケージ設計課の横山です。

今回は、伝送線路の基礎でもあります『パルス波形の定義』についてお話します。

オーディオなどのアナログ波形に対して、トリガバルスや方形波など、デジタル回路で使う信号波形のことをパルス波形と呼びます。

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高周波マッチング工房

高周波マッチング工房

Wave Technologyでは、高周波回路設計やアンテナ設計に関するお困り事を解決するサービスを高周波マッチング工房として提供いたします。

高周波回路の設計には“マッチング(整合)をとる”ことが必要です。この“マッチングをとる”という作業は熟練した技術が必要で、その技術はよく職人技に例えられます。そんな職人技で高周波回路を設計する現場のイメージを職人や芸術家の作業場である工房と重ねて、

『高周波マッチング工房』=『高周波』+『マッチング』+『工房』

と命名しました。

高周波マッチング工房高周波マッチング工房

 

スミスチャートとは?

実際のマッチング(整合)ではスミスチャートを使用します。
ここでは、そのスミスチャートついて簡単に紹介します。

高周波回路のいろいろな問題を数式を用いて解くことは、複素計算になるのでかなり面倒です。スミスチャートは、このような複雑な複素計算を図表上で簡単に行うことができるようグラフ化されたものです。このスミスチャートを利用すると、高周波回路を考えるうえでとても便利です。

それでは、ごく簡単にスミスチャートの説明をします。
スミスチャートとは?右図がスミスチャートです。(実際のチャートには円外に種々目盛りがありますが、ここでは省略しています。)

この円の水平軸が複素反射係数*の実数部、垂直軸は虚数部を表します。
(* 反射係数は入射電圧に対する反射電圧の比を表し、ベクトル数値(複素数)です。)
インピーダンスの実部(抵抗)成分は周波数によらず一定なので各円上は等抵抗であることを表します(等抵抗円といいます)。
上下に曲がった円弧上はインピーダンスの虚部(リアクタンス)成分が一定なので等リアクタンス円といいます。

円の上半円部分は誘導性(インダクタンス)成分で、下半円部分は容量性(コンダクタンス)成分を表します。

さらに円の真ん中は普通”1”です。Z0で正規化しています。(実際のインピーダンスを特性インピーダンスZ0で除したものを正規化インピーダンスと呼びます。) 特性インピーダンスとは、分布定数回路上を伝わっている電圧の波と電流の波の比として定義され、Z0は50Ωや75Ωが一般的です。

すごくざっくりですが、スミスチャートの簡単な説明は以上です。

スミスチャートをもっと知りたい方は以下リンクで動画の説明もありますので、ご覧になってください。

 

IoT 化に伴うお困りごと

近年のIoT 続きを読む

小型端末の音響統合設計

みなさん、はじめまして。 株式会社Wave Technology 設計第二課の古井です。 我々の課では無線通信を主としたプロダクトの開発・評価から維持設計に至るまで様々なことに取り組んでいます。私も社名の由来にもなっている「Wave」に深く関与したマイクロ波帯を業務で扱っております。 続きを読む

電源にもデジタルの波が

みなさん、こんにちは。

電源設計課 電源設計ユニットの門野です。

電源設計課では、文字通りスイッチング電源の設計業務を主に行っていますが、必要とされる電力が大きくなってくるにつれ、複雑な制御が必要となります。
WTIの電源設計サービスはこちらをご参照ください

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キャリア0のキャリア入社社員が語るWTIの印象

皆さん、こんにちは。キャリア入社1年目、WTI 光デバイス課の益田です。

いきなりですが、読者の皆さんの中には就活中の学生の方も多いかと思います。なので、専門的なことは大先輩の方々にお任せして、入社してからの個人的な感想や印象をお話しさせていただきます。少しでも参考になれば幸いです。

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インサイドストーリー ~日陰者の「評価」が、花形の「設計」を明るくする~

インサイドストーリー ~日陰者の「評価」が、花形の「設計」を明るくする~

「開発設計」は、エンジニアの業務の中でも花形のイメージがあるもの。 一方、開発品の「評価」については、どうでしょうか?

矢野「評価」は設計業務を行うために、言わば仕方なく行う日陰的な業務のイメージがあり、日陰であるが故にあまり見向きもされず、もっと正確に測ろう、もっと効率よく計ろうなど、改善に向けた動きがあまりなされていない分野なのかもしれません。

しかしこの日陰者の「評価」こそが、花形の「開発設計」をより輝かせる鍵を握っているのです。

このことにいち早く気付き、一度は事業が消滅するも奇跡の復活を果たしたWTIの「カスタム計測システム事業復活」の物語をお楽しみください。


矢野部長 奇跡の復活劇

「事業解散を超えて WTIカスタム計測システム事業 執念の復活劇」

事業解散リーマンショックの余波が世界経済を揺るがす最中のある日、WTI社内では重苦しい空気の中、組織変更が議論されていた。その会議では、それまで矢野が担当していた「カスタム計測システム事業」を解散することが会社として正式に決定された。

矢野は「カスタム計測システム事業」に対して漠然とした将来性を感じてはいたものの、将来のビジネスの進展を定量的に明言することは難しく、悔しい思いと後ろ髪を引かれる思いを残しながらも、この会社の決定にただただ従うしかなかった。

「でも、絶対この事業はお客様の役に立つはずだ。いつか必ず復活してみせる」と矢野は密かに心に誓っていた。

ある日のこと、会社の同僚から相談を持ちかけられた。

「お客様が、当社が提出した熱シミュレーション結果がお客様の測定値と合わないとおっしゃるんですよ。ウチのシミュレーション結果には絶対の自信があります。当社独自の高精度シミュレーション技術がありますし、これまでも多くのお客様から精度の高さを褒めていただいています。」

頭フル回転モード人から頼られるとつい何とかしてあげたいとの思いがフツフツと沸きあがるのが矢野という男。即、頭がフル回転モードに入った。 いつものことだが、彼はエレクトロニクスの設計者としての技術・ノウハウを駆使して、原理原則に立ち返り、根本原因を探し出し、解決に繋がる深いレベルで対策を打つのが真骨頂だ。

このとき矢野は、お客様の温度測定の方法に問題点があることをいち早く見出し、温度センサ部を含め最適な計測システムをご提案した。その結果、シミュレーション結果とピタリと一致する実測結果を得ることができた。そして、件のお客様に大いにご満足をいただけたのだった。

この一連の対策を行い、ほっと安堵の胸を下ろした矢野は思った。 「カスタム計測の真骨頂、ここに見つけたり!」

「お客様の仕事は新製品を開発設計することだ。だから、開発品を評価するという業務は言わば『仕方なく行う日陰業務』。だから、測定精度が充分ではなくても、自動化がされていなくても、それを問題として対応することがお客様にとっては難しいことなんだ」

「電子機器/回路の設計を含めエレクトロニクスの専門家集団であるWTIエンジニアなら、どのように評価すべきかを根本的なレベルから考えられる。そしてそれを実現するために、ハードウェアとソフトウェア技術を駆使し、最適なカスタマイズした計測システムをご提案することで、お客様のお困り事を解消して差し上げられる! これだー!」

このことに気付いた矢野は、その後、エレクトロニクスの専門家の知見を余すことなく発揮し、次々とお客様の製品評価の問題を解決していった。このようなことが続いたことで、ついに会社もこの事業の将来性を認めざるを得なくなった。

現在、矢野はその事業を柱とする部の部長を務めている。

時折、あの頃を振り返り、このビジネスを作り上げるきっかけを作っていただいたお客様と、惜しみない協力をしてくれた同僚への感謝の念がこみ上げてくる。

「さぁ、また1つ評価の問題を解決したぞ。 次のお困りのお客様はどこだ? すぐにお助けに行きますよ!」と、こぶしを握りながら矢野はつぶやいた。

 

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詳細資料をご希望の方はこちら 【当ページ関連の資料タイトル】 ●「カスタム計測・試験環境構築・受託評価のサービス紹介」 ●「導体抵抗自動モニタリングシステム取り扱いマニュアル」 ・ 続きを読む

アンテナを設計するときに注意すべきこと

みなさん、こんにちは。
株式会社 Wave Technology 高周波設計第二課の大塚です。

前回から引き続き、今回も通信機器に必要不可欠な“アンテナ”について少しお話しようと思います。(前回はこちら。
当社の無線通信モジュール用アンテナ設計・評価受託サービスはコチラ

一言で“アンテナ”といっても様々な種類が存在します。
まずは、無線通信機器でよく使用されているアンテナについて、その特徴と合わせて記載しておくことにします。

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WTIは文章指導にも力をいれています♪

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防水製品の開発で押さえておきたいポイントとは?

みなさんこんにちは。WTI構造技術課の城本です。

昨今、あらゆる分野の製品で「防水仕様 IPX5、6、7」の言葉を目にされることがあるかと思います。スマートフォンでは防水仕様はスタンダートな機能となっており、その煽りを受けていまや防水機能はコンシューマ製品全体に求められるようになりつつあります。
前回、防水設備の導入についてご紹介しましたが、当社の開発内容も防水要素を含む製品が大半を占める状況となっており、嬉しいことに新規のお客様からもお問合せを頂く機会が多くなっています。

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