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回路図には登場しないインダクタンスに注意

みなさん、こんにちは。

電源設計課 電源設計ユニットの平田です。

初登場で何を書こうかと悩みましたが、やはり自課(電源設計課)に関連する内容を、ご紹介いたします。

以前、『太陽光発電システムの縁の下の力持ち~パワコンとは~』とのタイトルで、パワーコンディショナ(以後、パワコン)の機能例についての紹介がありましたので、今回は、パワコンの回路動作について、少しご紹介したいと思います。

まず、パワコンとは、太陽電池パネルの発電した直流電力(直流)を商用電源系統の交流電力(交流)に変換する装置です。
その構成図の一例です。 (※)トランスレス方式で、パワー系回路のみ記載しております。

 

主な回路ブロックの動作は、以下になります。

①チョッパ回路(DC/DCコンバータ)
:太陽電池パネルからの直流電力をインバータ回路に適した直流電力に変換する。
②インバータ回路
:直流電力を商用周波数の交流電力に変換する。

パワコンの発電容量(家庭用:3kw~10kw、産業用:10kw~数百w)や回路方式(トランス有無)およびインバータの駆動方式(2レベル、3レベル等)などの違いはありますが、おおまかな動作は、何れも同じです。

ご覧のとおり、主回路となるチョッパ回路およびインバータ回路には、必ずスイッチング素子(IGBT、MOSFET等)が使用されており、現在は、数十kHz~数百kHzのスイッチング周波数が主流となっております。

主回路構成は、ごくごく一般的ですが、ここにパワーエレクトロニクス分野ならではの問題が発生することが少なくありません。

それは、『回路図には登場しないインダクタンス』の影響です。

『寄生インダクタンス』と呼ばれ、パワコンなどの大電力を扱う際には、無視できなくなります。(※)
(※寄生キャパシタンスも存在しますが、今回は省略します)

 

回路図どおりに製作したのに・・・・動作しない。スイッチング素子がすぐ破損する。 なんてことはありませんか?

回路動作において、スイッチング素子OFF時に、この寄生インダクタンスによりサージ電圧(VL=L×di/dt)が発生します。
サージ電圧が、スイッチング素子の耐圧を超えていれば、スイッチング素子は破壊に至ります。また、破壊にいたらないまでもサージ電圧は急峻な電圧であるため、ノイズ源にもなり、動作に悪影響を与える可能性もあります。

この寄生インダクタンス値は、配線経路長に大きく依存します。

回路図に現れない予期せぬインダクタンスですので、完全に『ゼロ』にすることはできませんが、電流が流れる経路を出来る限り短く、太くすることが、寄生インダクタンスを小さくするポイントになります。

今後、スイッチング素子もSiCが主流なり、それに伴いスイッチング周波数も上がっていくものと思われます。
そうなると、この寄生インダクタンスによるサージ電圧は、より増加していくため、今まで以上に配慮する必要があります。
また、パワコンの回路は、強電部と弱電部など、主回路と制御回路が混在しております。そのため、寄生インダクタンスのみならず、絶縁距離や部品配置およびパターン配線等を、十分に考慮する必要があります。

どちらかといえば、電気回路設計というよりは、基板設計の要素が大きいことになりますが・・・・
回路図にない要素を考慮する点が多くあるのもパワーエレクトロニクス分野ならではと思います。

知識と共に経験が大きくものを言うパワーエレクトロニクス分野において、WTI電源設計課には、パワコンの開発・設計に携わっているメンバーが多数おります。 パワーエレクトロニクス分野において、ご要望がありましたら、お気軽にご相談ください。

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