WTI 電源設計課 カーエレクトロニクスユニットの道津です。
今回は私たち電源設計課が得意とするパワーエレクトロニクス分野の内、私がこれまで関わってきた車載向け電子機器についてご紹介させて頂きます。
まずは、車載向け電子機器をめぐる動向についてご紹介します。現在、世界的な温室効果ガス排出削減の動向を受け、自動車業界は欧州を中心に電動化へと大きく舵を切りつつあります。
今年(2017年)10月に開催された東京モーターショーでも、電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HV)が数多く展示されていました。内燃方式(ガソリンエンジン式)自動車が好きという方にとっては少し寂しいことなのかもしれませんが、自動車業界は大きな転換期を迎えつつあると言えます。
そんな中で、WTIは車載向けパワーエレクトロニクスの分野でもお客様の製品開発を支援しており、私は電源設計課の一員として、主にプラグインハイブリッド自動車(PHV)に搭載される充電器や電池監視ユニットの開発支援を行ってきました。
次に、これら充電器・電池監視ユニットについて簡単にご説明したいと思います。
もうご存知の方も多いのではないかと思いますが、PHVは家庭などに設置した外部充電設備から充電できるタイプのハイブリッド自動車で、EVとHVの長所を併せ持っています。
日本政府や地方自治体が補助制度を設けていることもあり、経済的で環境にやさしいエコカーとして今後さらなる普及が見込まれています。
充電器や電池監視ユニットはそんなPHVに搭載される電子機器で、充電器は外部充電設備から供給される電力を自動車のバッテリに充電する役割を、電池監視ユニットはバッテリの残量や充放電量を監視し、電池の残量を知らせたり、電池が危険な状態になると警告を発したりする役割を担っています。
どちらも一般の自動車ユーザーの目に触れることはまずありませんが、PHVの機能と安全を支える重要な部品です。
今回紹介する機器と関連機器のイメージ図
さらに、これらの重要部品はその品質を確保する為、自動車メーカーからオートモーティブスパイス(AutomotiveSPICE)と呼ばれるプロセスに準拠することが求められており、私はその要求に応えるためのお客様の開発プロセス作りにも取り組んでおります。
このプロセスは、簡単に言えば「顧客からインプットされる要求は全て製品・成果物に取り入れられ、製品に実装される要求はテストによって保証される。」ということであり、顧客要求を満たすことが顧客満足度の高い(品質の高い)製品開発につながるという考えに基づいたものです。
車載向け機器の業界は上記のような独自の要求もあるため、一般的に民生用機器よりも要求が厳しいと言われていますが、WTIは車載向け機器やパワーエレクトロニクス分野で培った技術を活かし、お客様の設計・開発を支援しています。
車載向けに限らず、パワーエレクトロニクス分野においてご要望がありましたら、お気軽にご相談ください。
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