今回は伝導エミッション(雑音端子電圧)のお話をします。
雑音端子電圧は、製品から発生したノイズがACコードを経由して商用交流電源100Vへ漏れ出す伝導ノイズを指し、図1に示したV型電源インピーダンス安定化回路網(以下、LISN)を使って測定します。
図1 V型電源インピーダンス安定化回路網(LISN)
測定器から得たノイズレベルが、規格値を超過している場合はノイズモードの切り分け調査を行い、調査結果に応じた対策が必要になります。
しかしながらV型LISNの出力(測定器)は、ノーマルモード電流とコモンモード電流が共に見えてしまうため、観測したノイズがノーマルモードなのかコモンモードなのか区別がつかないというデメリットがあります(実際に下図へノーマルモード電流とコモンモード電流を書き込んでみました)。
このデメリットを解消したのが⊿(デルタ)型LISNになります。
続きは次号でお話しします。