今回は、高周波回路をプリント基板で設計する場合についてお話しします。
設計した基板が所望の特性を得られなかったことはありませんか?
私が実際に経験した例ですが、基板上に形成した導体のパターン幅を図1のように導体下部「A」として設計しました。基板メーカーは導体上部をパターン幅として製作したため、設計したパターン幅よりも太くなり、導体のインピーダンスずれにより周波数特性がシフトしてしまいました。
図1
この現象は、銅箔を化学的にエッチングし回路パターンを形成する際に、導体金属の垂直方向だけでなく水平方向にもエッチングされる“サイドエッチング”が起こるためです。実際のパターンの断面図を図2に示します。
図2
このため基板製作時は、どこの幅を設計値にするかを基板メーカーと共有する必要があります。