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パワーデバイスの基礎講座 ダイオードと耐圧の考え方

みなさん、こんにちは。営業の塩谷です。

以前に、「パワーデバイスの基礎講座」のご紹介をさせていただきましたが、今回は講座の中でも説明するダイオードについて、解説していきます。

まずダイオードの役割は皆さんご存知でしょうか?。ダイオードの基本的な役割は整流作用です。
整流作用とは図1のように、アノード(Anode)からカソード(Cathode)の向き、いわゆる順方向には電流を流しますが、逆方向には電流を流さない性質を表します(実際は僅かに漏れ電流が流れますが)。

 

図1 ダイオードの整流作用

 

このダイオードの性質を電気的特性図であらわすと、図2のようになります。

 

図2 ダイオードの電気的特性図

 

ここで先ほどの説明と異なる部分に皆さんお気づきでしょうか?

先ほどダイオードは逆方向には電流を流さないと述べましたが、ある値以上の逆方向電圧を印加すると、電流が急激に流れます。この現象を一般的にブレークダウンとよび、ブレークダウンする際の逆方向電圧を耐圧(VR)とよびます。

パワーエレクトロニクス分野では大電力を取り扱うため、ダイオードの耐圧は一般的な小信号ダイオードとは異なり、高耐圧であることが求められます。

 

パワーエレクトロニクス分野でダイオードが高耐圧である必要性に関して、具体例を見ながら説明していきますね。

図3に単相インバータ回路を示します。詳細は今回割愛しますが、IGBT(Tr1~Tr4)を保護するために、ダイオード(D1~D4)はIGBTと並列に接続して使用します。

ここで例えばD3の両端電圧VKA(D3) に着目すると、ダイオードに電流が流れていない場合(例えば①の場合)は、電源電圧Eが発生します。この電源電圧は数百V~数千V(分野による)となりますが、電源電圧Eが印加された際も、ブレークダウンしないような耐圧がダイオードには求められます。

 

図3 インバータ回路におけるダイオード電圧

 

ではダイオードの耐圧を高めるために、どのような方法があるか皆さん分かりますか?

方法としては2つあります。一つ目はPN接合にn層を形成すること、二つ目は半導体材料としてSiではなく次世代材料であるSiCを使用することです。今回のブログでは一つ目の方法について、説明していきますね。

一般的なダイオードは図4のようなP型半導体とN型半導体を接合した構造ですが、図5のようにn層とよばれる不純物濃度が低い半導体層を形成することで、耐圧を高めることができます。このような構造を持つダイオードを一般的にPINダイオードとよびます。

図4 PNダイオードの構造 図5 PINダイオードの構造

 

ではなぜn層を形成することで耐圧を高めることができるのか、皆さん気になりませんか?

「パワーデバイスの基礎講座」ではダイオードの耐圧を高める仕組みをはじめ、MOSFET、IGBT、SiCデバイスなど、その他のパワーデバイスの動作原理について、わかりやすく説明いたします。

さらには実務で使用するデータシートの読み方についても、パワーMOSFETとIGBTを例に解説いたします。パワーデバイスについて、動作原理やデータシートの読み方などの基礎から学びたいという方は、是非当社の「パワーデバイスの基礎講座」の受講をご検討ください。

※当社の「パワーデバイスの基礎講座」の詳細につきましては、「パワーデバイスの基礎講座」「パワーデバイスの基礎講座」のご紹介、をご参照ください。

 

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