みなさん、こんにちは。WTI構造設計課の井清です。
過去のブログで「防水製品の開発で押さえておきたいポイント」をご紹介しましたが、防水設計をする上で多くの方が筐体用パッキン部分ばかりを注視しがちです。
実はメインの防水箇所よりネジ部の方が、より注意を要する箇所になります。ネジ部は複数箇所に設けるため、設計に際してはバラツキなどを考慮したシビアな検討が必要になります。
そこで、今回は防水設計におけるネジ構造やその検討で注意すべき点などについて、日頃からお問合せをいただいているサービスの中からご質問が多い内容についてお話ししたいと思います。
<お問合せをいただいているサービスはこちら>
<お問合せが多いご質問>
■Question 1:
- 防水用ネジはどのような仕様のものを適用すればいいのか?
■Answer 1:
- 筐体用パッキンの内側でネジ固定をする構造の場合、ネジ部分からの浸水が考えられるため、Oリング付きの防水ネジを用いる必要があります。(図1)
■Point 1:
- 汎用の防水ネジは種類が少なく、形状やネジ長さが合わないことがあります。
- そのため、新たに専用品を起こす場合が多く、その際、長期の作製期間がかかるため設計計画に影響がないように初期段階からの検討をお勧めします。
■Question 2:
- 防水ネジを使用する際に一番注意すべき注意点は?
■Answer 2:
- Oリングの潰れに対する容積の確保が最重要となります。
- 容積確保ができている場合はネジ座面が密着し、良好な構造となります。(図2)
- 容積確保ができていない場合はOリングを潰しきれずにネジ座面が浮き、ネジの緩み原因となり、浸水リスクの増大に繋がります。(図3)
■Point 2:
- 使用するOリング毎に潰れに対する容積は異なりますので、それぞれの条件に合った容積確保の検討が必要になります。
上記以外でも防水ネジは、さまざまな設計制約があり適切な選定が必要となります。
弊社では、これまで培ってきた防水機器の開発実績を基に適切な構造提案が可能ですので、お気軽にご相談ください。また、防水設計に関する外部講座の開催を準備しております。(詳細日程が決まりましたら当社HPに掲載いたします)
ご興味がある方はぜひ参加ください。
【関連リンク】
WTIブログもご覧ください
- 筐体設計はやらなきゃいけないことがいっぱい。でもお客様のために頑張るぞ!
- 筐体設計はやらなきゃいけないことがいっぱい。でもお客様のために頑張るぞ!(Part 2)
- 頭を悩ます防水設計←強い味方を導入しました!
- 防水製品の開発で押さえておきたいポイントとは?
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