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地球温暖化対策とインバータの関係

地球温暖化対策として、CO2の排出量を削減していくことが重要であることは言を待ちませんが、国内では約4割を占めるCO2の最大の排出源である電力部門の低炭素化が最も重要な対策の一つと言われています。

この電力部門の低炭素化については、いかにしてCO2排出量を下げながら電力を供給するのかということと、いかに消費電力量を低減していくかということが重要な課題です。

 

 

消費電力量については、日本における家庭用・業務用・産業用を合わせたモーターの普及台数は約1億台とされ、それらの年間消費電力量は、国内消費電力量の約55%と言われています。

以上から、モーターの消費電力を低減することは、CO2の排出量の削減に貢献し、そして地球温暖化対策になるということが分かります。

 

 

これまで、モーターの消費電力低減に大きな力を発揮してきたのがインバータです。
今回は、インバータについて勉強していきましょう。

インバータを知るためにまず、インバータがなかった時代とインバータが使われるようになってからのモーター駆動について、比べてみましょう。

 

【Beforeインバータの時代】

交流モーターの回転速度は、商用電力の交流の周波数で決まっていました。つまり、1秒間に50回か60回ということですね。回転数を変えることができませんので、ON/OFF制御のみとなり、モーターの回転が必要なときはONにし、必要のないときはOFFにするだけのことでした。

えっ? それでは電車のモーターはどうしていたのかって? 確かに、電車の車輪の回転速度は連続的に変化してくれないと困りますよね。

実は昔の電車は、モーターや抵抗をスイッチで繋ぎ変えることで、モーターに印加する電圧を変化させて駆動していたのです。ちなみに、そのときのモーターは直流でした(現在は、交流モーターと直流モーターのいずれも使われています)。お察しのように、この方法では抵抗に大電力が食われてしまい、大きな電力ロスが発生します。

そこで改良された方法が、半導体をスイッチングデバイスとするチョッパ方式です。抵抗で電圧調節するのではなく、モーターに印加する電圧を直接的にON/OFF制御する方法です。ONの時間の長さを変えることで、直流モーターに印加する平均電圧を調節することができ、その結果、モーターの回転数を変えることができるようになったのです。

 

【Afterインバータの時代】

 

 

そして現在、そのさらに先の技術となる、インバータが大活躍をしています。
インバータとは「逆方向の変換処理を行う装置や回路」という意味ですが、何の「逆」かと言いますと、コンバータの動作の逆という意味です。コンバータは交流を直流にする回路ですから、インバータは直流を交流にする回路ということですね。

しかし実際のインバータには、インバータとコンバータの双方が入っていることが多くなっています。つまり、交流をコンバータで直流に換え、その直流をまた交流に換えるのがほとんどのインバータが行っていることです。

電車の例で言いますと、架線の交流電圧を直流に変換し、その直流を半導体素子で高速にON/OFFスイッチングすることで、正弦波に近い電圧波形を周波数も変えながら出力します。
これにより、交流モーターの回転数を自在に変えることができます。これをVVVFと言います(Variable Voltage Variable Frequency)。可変電圧・可変周波数制御のことで、現在の新幹線もこの方式を採用しています。

EVにもインバータは必須ですし、エアコン、冷蔵庫、洗濯機を始めとして、モーター内蔵の家電製品でインバータが使われていないものはほとんど見当たらないくらいです。モーターが入っていない家電製品ですらインバータが活躍していまして、IHヒーターがその例です。

インバータは、モーターの回転速度を効率よく変化させることができるため、電力効率に優れます。その結果、国内消費電力量の約55%を占めるモーターの消費電力を低減することができ、地球温暖化対策に役立つという訳です。

インバータの動作を支える半導体素子として、IGBTが非常に広く用いられてきています。
IGBTについては当社Webページにいくつもの関連記載がございますので、よろしければご覧ください。
 ⇒ https://www.wti.jp/?s=IGBT
ちなみに、IGBTは世界に誇るべき日本人の発明です(1968年 山上特許)。

 

地球温暖化対策とインバータには密接な関係があることがお分かりいただけたでしょうか。

インバータは今後も環境対策として重要な技術であり続けるでしょう。
インバータやIGBTを含めパワーエレクトロニクスに関する技術を学びたい方には、設計会社の現役技術者が講師を担当する講座が分かりやすく実践的です。

当社には、以下のようなパワーエレクトロニクス関連の講座がございます。

 

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