ノイズ対策はやみくもにあれこれ試しても、時間が掛かって効率がよくないもの。
そこでシミュレーションで原因を見つけ出し、対策方法の指針を得ようという考え方があります。
とにかく現状の回路を正確にシミュレータに入力して計算させれば何か答えが得られるだろうという考え方です。
しかし、実際にはうまくいかないことが多いのです。それは、ノイズの発生は、設計者も気が付いていない回路の寄生成分が原因になっていることがほとんどですので、気が付いていない定数をシミュレータに入力することができないためです。
ですから、シミュレータで原因追求を行うときは、必ず何らかの寄生成分に対する仮説をいくつか立てて、その仮説に合ったパラメータを順次入力していくことが不可欠なのです。