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光素子の評価にも「光ファイバ」は大切なんです

こんにちは。はじめまして。光デバイス課の萩原です。

実は、私は他課から転属して2年ちょっとなので、これまで光デバイス(ここでは光半導体全般を指します)についてはあまり知識がなく、同僚や後輩たちにもいろいろ聞きながら経験を積んでいる毎日です。まあ言ってみれば「光」デバイス課の「陰」的な存在です。

ただ、大学時代に光ファイバの研究をしていたという縁もあり、ここでは光ファイバについてお話をしましょう。専門的、技術的な内容ではないので気楽に読んで頂ければと思います。

「光ファイバ」という言葉は、みなさんも一度は聞かれたことがあるでしょう。光通信によるインターネット接続は、いまや常識ですよね。特に長距離通信用の光ケーブルには何本も束ねたファイバが使われているなど、光ファイバはいまや私たちの生活になくてはならない存在なんです。

そんな光ファイバですが、光通信で使われる「本物」を実際にご覧になった方は少ないかもしれません。
よく、光るファイバを使ったカラフルな飾り物や照明などでお目にかかるあのファイバは、プラスチック製がほとんどです。それに対して、通信用のファイバは「ガラス製」なんです。直径はだいたい0.1mm程度で、さらに実際に光信号が通る「コア」と呼ばれる中心部分は直径が約1~10μm程度です。
細いからぐにゃぐにゃ曲げられるんですよ。
(だからと言ってあまり強く曲げてしまうと、ガラスなので当然折れちゃいますが・・)

私たちは、光通信の分野で必要不可欠な「光半導体素子」(レーザ光を発生し、電気信号で変調をかけて送り出すレーザダイオードや、その光信号を受け取って電気信号に変換するフォトダイオードなど)の評価や解析も多く手掛けています。光信号を素子と測定器との間でやり取りするためにも、ファイバは大切な役割を果たしています。前述のような細いコアの断面にちゃんと光が出入りできるように、ファイバの端面(コネクタ)はいつもきれいにしておく必要があります。その方法ですが、意外に単純。なんと、紙でふき取るだけ!です。

 

「光」は目で見えるというイメージを持っておられる方も多いでしょう。でも実際に光通信や光素子で扱う光は「可視光」ではなく、目には見えない「赤外線」の領域なんです。光ファイバ自体の損失特性を考慮して、近赤外(波長0.7~2.5μm)の光が最も多く使われています。なのでファイバを通して光がちゃんと出ているか、肉眼では確認できません。

また、コネクタが使えない光半導体素子単体の特性を測る場合、素子と先端にレンズが取り付けられたファイバとの間で、光を最大限に受け渡しするため、位置をぴったり合わせる「光軸調整」が必要であり、それがほんのわずかでもずれていると、正しい値が測れません。

 

前述のような見えない光を手探りで、測定器の値を読みながら少しずつ微調整して合わせ込むので、多少の根気や手先の器用さが要求される(!?)かもしれません。

以上、最後までお読み頂きましてありがとうございます。

光デバイス課では、これらの業務以外にも、評価・解析用治具の設計製作や、効率的な評価設備(例えば自動評価系など)の提案、構築なども実施しています。

もし、ご用向きがございましたら、ぜひともWTIまでお問合せいただければと思います。

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