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WTIは技術者不足を解決する「開発設計促進業」です

LCDの生産中止は大変です!

みなさん、はじめまして。応用機器設計第一部設計第二課の新屋です。 どうぞよろしくお願いします。 私は現在、生産中止部品対応業務を幅広く担当しています。 製品の開発から生産終了するまでの間に、製品に使用する部品が生産中止や仕様変更になる場合があります。 製品の性能を維持しながら、生産中止部品を代替部品に変更する業務に取り組んでいます。製品の生産期間が長く、使用する部品が生産中止になることも多いため、欠かすことのできない業務です。 受動部品のコンデンサ、抵抗からIC、MPUなど多岐にわたる部品が生産中止になる可能性があります。 生産中止の連絡があれば、対応に要する期間や難易度を概算し、ラストオーダーして、計画を立てて対応しています。 今回は製品に不可欠なLCD(液晶ディスプレイ)が生産中止となった場合の対応について簡単にお話させていただきます。

LCDそのものが生産中止の場合は、製品開発時と同等の評価を行ないます。LCDの構成要素の生産中止や仕様変更の場合は、それぞれに必要な評価項目を洗い出し対応しています。 以下に構成要素ごとの生産中止対応の主要評価項目と注意点をご紹介いたします。 ■光学系のフィルムや導光板
  • 主要評価項目:輝度、輝度ムラ、温度試験
  • 常温では気が付かないが、温度試験によりムラやモアレが生じることがあり注意が必要です。
■バックライトLED
  • 主要評価項目:輝度(最低輝度、最高輝度、輝度カーブ)、色味、温度試験、寿命
  • LEDは世代が進むごとに輝度が明るくなり、LCDの最高輝度も大きくなっていきます。真っ暗闇の環境で使用される製品は最低輝度が明るすぎても問題になります。輝度の調整がハードの変更だけで吸収できない場合は、ソフトの変更も必要になり、作業量が大きくなります。
■ドライブICなどの内蔵電子回路
  • 主要評価項目:ACタイミング、データフォーマット、温度試験、EMI試験
  • LCD側との接続コネクタが互換にできず、LCD接続回路の変更やLCD制御ソフトの変更を伴うこともあります。EMI試験では、LCD側での対策およびLCD接続回路と筐体での対策も検討します。
どの部品がいつ生産中止になるかを予測するのは難しく大変ですが、開発後の製品を継続生産するため、製品の仕様と性能を理解し、お客様とコミュニケーションをとりながら、日々奮闘しています。 【関連リンク】  

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