各種センサで得られる微小な信号を精度よく検出する場合、ノイズやGNDとの電位差等に注意を払う必要があります。
このような用途でも計装アンプは威力を発揮します。
前回は、電流検出の用途での活用を紹介させていただきましたが、考え方は同じです。センサの信号は非常に微弱で、GNDからも浮いた信号であることも多く、取り扱いが難しいと思います。
- GNDから浮いている
- 微弱な信号
という点がポイントになってきますが、これも計装アンプを使えば、扱いが楽になってきます。
”GNDからの浮き”に対しては差動検出できることで解決できます。
計装アンプは、差動電圧を抵抗1本で最大1000倍程度までの増幅が行うことができるため、”微弱な信号”も後段で簡単に取り扱いができるレベルに変換することができます。
計装アンプは入力インピーダンスが高いことも特徴であり、微弱なセンサ信号が検出回路の影響を受けてしまうことも避けることができます。
あともう一点、センサから計装アンプに入るまでの径路中のノイズに対して可能な範囲で配慮することをお薦めします。
計装アンプに入るまでに大きなノイズが入ってしまっては、折角の計装アンプの性能が発揮されません。信号線をツイストペアにして引っ張ってくるだけで随分影響を抑えることができるので、ちょっとしたことですが、試してみてはいかがでしょうか。