WTI社長の石川です。当ブログには、16年11月7日の初回執筆以来の登場です。今週月曜に行ったプレスリリースについてお話します。
17年3月13日に、『「磁界共鳴方式ワイヤレス給電」の設計・評価サービスを開始』のプレスリリースを行いました。これまでもお客様から、当社のワイヤレス給電(無線電力伝送(Wireless Power Transfer: WPT))技術の設計・評価サービスについてお問合せをいただいておりましたが、社内の準備も整い、いよいよワイヤレス給電の設計・評価サービスを開始いたします。
プレスリリースに際してこだわったのは、動きのあるワイヤレス給電デモ機を作ることでした。
既に実用化されているワイヤレス給電・充電技術は、歯ブラシやスマホなど、静止した状態で給電・充電するものが多いのです。それは、電磁誘導方式が多く使われていることにも関係しています。
一方、磁界結合無線電力伝送は、数十cm以上離しても電力伝送が可能であることや、送受アンテナの位置合わせに多少のずれがあっても伝送できる、などの特長がありますので、離れたところにある動体に電力伝送することが有力な応用の1つであると考えられています。
そこで、動体に給電するデモ機にしようということにしました。
しかし、世の中には動体への給電デモ機が既に発表されていますので、アイデアをもう一捻りをする必要があったのです。
そこで弊社のエンジニア達が考えたのは、単に動きがあるだけではなく、磁界の均一性が高いことが示せるデモ機でした。
デモ機の動体はミニカーにしたのですが、どの位置を走行しても同様のスピードで走る複数台のミニカーを配置することで、走行面全体の磁界が均一であることを明示し、磁界均一性を担保する設計技術やノウハウを保有していることがお分りいただけるようにしたらどうか、という考えです。
プレスリリースの時期が迫る中、突貫工事でデモ機を想定どおりに仕上げてくれました。社内の実験室で実際に動くとこころを見せてもらったときは嬉しかったですね。それから、内心、「自分もエンジニアに戻ってこんなの作りたいなー」とも思ってしまいました(笑)。
今後、この技術が世の中の役に立っていくことを想像するだけでワクワクします。それで思わずブログ原稿を書いてしまいました。
今日はこの辺で。今後も時折ブログでお話させていただきますので、ご愛読のほどよろしくお願いします。
以上ご説明してまいりましたワイヤレス給電の技術は、龍谷大学様と共同で技術開発に取り組んできた成果です。
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