皆さんこんにちは。 パッケージ設計課の佐々谷です。 前回のブログに引き続き、今回は半導体パッケージの種類についてお話します。
前回のおさらいですが、半導体パッケージは挿入型、表面実装型(リードタイプ・BGA)と呼ばれる半導体パッケージへと進化を遂げています。
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挿入型 |
表面実装型リードタイプ |
表面実装型BGA |
軽く思い出していただいたところで、ここからは、半導体パッケージの種類についてお話します。
<挿入型パッケージの特徴と種類>
プリント基板やソケットに差し込むタイプのパッケージは、リードの足が出た形状が基本です。単体のトランジスタやダイオードも同様の形状ですね。
私たちパッケージ設計課で設計しなくなったタイプの半導体パッケージですが、ここから半導体パッケージが始まりました。挿入型パッケージの中でもSIPからDIPへ進化することでピン数が倍増していることが分かります。
代表種類 ●SIP(Single Inline Package) ●DIP(Dual Inline Package) ●ZIP(Zigzag Inline Package) |
SIP |
DIP |
<表面実装型リードタイプパッケージ特徴と種類>
市場からの要求で「基板の両面に部品を搭載したい」、「基板を小さくしたいのでパッケージを小さくしてほしい」との要求から生まれたパッケージが、表面実装型リードタイプです。
挿入型に比べパッケージの低背化とピン数を増やすため、DIPの表面実装型のSOPやピン数を増やした4方向から足が出ているタイプQFP、さらに面積を小さくするためリードをなくしたタイプのQFNがあります。
代表種類 ●SOP(Small Outline Package) ●SOJ(Small Outline J-leaded) ●QFP(Quad Flat Package) ●QFN(Quad Flat No-leaded package) |
SOP |
QFP |
QFN |
<表面実装型BGAタイプパッケージ特徴と種類>
市場から「表面実装型リードタイプよりも更にパッケージを小さくしてほしい」、「ピン数を増やしてほしい」との要求から生まれたパッケージが表面実装型BGAタイプです。パッケージの裏面に格子状にピンを配置しているのが特徴です。
表面実装型リードタイプに比べパッケージが小型化されピン数も格段に上がったパッケージです。
パッケージの裏面にはんだボールが付いているBGAが主流ですが、剣山のようにピンを立てたPGAやはんだボールを付けないLGAがあります。
昔はパソコンのCPUはPGAが主流でした。今はBGAやソケットと組み合わせたLGAが主流のようです。
代表種類 ●BGA(Ball Grid Array) ●PGA(Pin Grid Array) ●LGA(Land Grid Array) |
BGA |
今回は、代表的な半導体パッケージの種類を紹介しました。
この他にも半導体パッケージの厚みで名前が変わったり、機能の違いでタイプが異なったりと多様化がさらに進んでいます。今回ご紹介した種類以外にもたくさん存在します。
そして、半導体パッケージの数以上に多数のエピソード(開発秘話)があります。これはまた別の機会に紹介させていただきます。
前回ブログ(パッケージって何?)はこちら
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