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ノイズ対策 ~時には1丁目5番地からアプローチ!?~

みなさんこんにちは。テクノシェルパ技術コンサルタントの赤谷です。

電子機器の開発に携わっている方で、伝導や放射ノイズの対策に、めちゃくちゃ苦労された経験をお持ちの方は非常に多いかと思います。かく言う私もその一人です。

 

 

 

なにせ、教科書に載っている対策やノイズ抑制の原理・原則は、皆さん大抵は理解されていますが、複数ある手法に対して、どこからアプローチするのか、どの対策を組み合わせるのかなど、選択の幅が広く、限られた時間の中で、対策を完遂するにはノウハウが必要となります。

また、教科書に載っている原理原則に基づく対策は、いわゆる1丁目1番地の対策となるわけですが、製品の特性上、その対策を施せないケースもあったりします。

ここでは、そのような事例を少し紹介いたします。

 

リモコンと本体を有線で接続する製品で、このリモコンと本体間の通信(200 kHz)に起因し、600 kHzのノイズが問題となっておりました。

まず思い付く1丁目1番地の対策は、600 kHzにダイレクトに効果のあるコンデンサを、この通信ラインに入れてやることです。

ざっくり、10 µFくらいのコンデンサだと、インピーダンスカーブは以下の図のようになり、600 kHzでは十分低いインピーダンスとなるため、ノイズ対策効果が期待できます。

 

10 µFのインピーダンスカーブ

 

このコンデンサを入れてやると、きれいさっぱりノイズは無くなるのですが、同時に200 kHzの通信信号も大幅に減衰し、肝心の通信そのものができなくなってしまいます。

そりゃそうですよね。このコンデンサは200 kHzでも低いインピーダンスを示していますから。

 

10 µFのインピーダンスカーブ

 

ここで、エンジニアは次の手を考えるのですが、この次の手がノイズ対策の効率を決めると言っても過言ではありません。

コンデンサによる対策は無理かな~。。って判断し、2丁目(GND強化)、3丁目(シールドの追加)、4丁目・・・などの道に進んでしまうと、迷子になってしまいます。この結果、多くの時間をロスすることになりかねません。

やはり対策の答えは1丁目付近にあるわけであって、次のアプローチとしては、大きく番地を見直すことになります。それは、600 kHzのノイズは一旦置いておいて、200 kHzの通信に影響を与えないコンデンサから追加していくといったアプローチです。

ここでは、5番地あたり(これはイメージです)の1000 pFから再トライしてみることにしました。

 

1000 pFのインピーダンスカーブ

 

このアプローチの見直しは功を奏し、機能実現と対策の両立について、良い方向性が確認できました。この後、容量の調整など実施し、最終的な対策を実現することができました。

なーんだ、それくらいのことかって、思われるかも知れませんが、電波暗室を利用できる時間が限られる中、製品を「分解 → 改造 → 再組立 → 測定」を行っていると意外に時間が掛かり、対策効果を確認できる回数は多くはありません。時間が無くなってくると、焦って迷子になる方は、意外に多いのです。

ここで、如何に迷子にならないかは、経験であり、それはノウハウと言えるものかと思います。

当社では、このようなノイズ対策経験を十分に積んだエンジニアが中心になって、「EMC対策コンサルサービス」を提供しております。

もし、お客様が道に迷いそうになりお困りであれば、当社の「EMC対策コンサルサービス」をご利用いただくことで正しい道にナビゲートさせていただきますので、是非ご利用くださいませ!

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