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#059 EMI対策 ~伝送線路3(インピーダンス1)~

今回は、インピーダンスのお話です。

前回扱っていたマイクロストリップ線路を用いた伝送線路(左下)について、インピーダンスで表現した図を右下に示しておこう。
この伝送線路は下記3つのインピーダンスで構成されておる。
①ドライバの出力インピーダンスZO
②マイクロストリップ線路の特性インピーダンスZ
③レシーバの入力インピーダンスZi

ZO、ZにZi と、求めるものが3つもある上に、難しそう。。。
どうやって求めるんですか??

まず最初に、ドライバ内部はC-MOS構成であることを前提に話そう。
①ドライバの出力インピーダンスZOは、C-MOSゆえにHighレベル(P-MOS)とLowレベル(N-MOS)の2つの出力インピーダンス(ZOHとZOL)がある。

出力インピーダンスの求め方として、部品メーカのホームページにアップロード(下図参照)されているIBIS(Input/Output Buffer Information Specification の略)モデルを使った算出方法を紹介しよう。
IBISモデルは、デジタル回路の伝送線路解析(シグナルインテグリティ)に使うための基礎となるデータなのじゃ。この基礎データには「プルアップ」と「プルダウン」の測定項目があり、そこからドライバの出力インピーダンスを算出することができるのじゃ。

引用:東芝デバイス&ストレージ株式会社 URL:http://toshiba.semicon-storage.com/jp/product/logic/detail.74LCX244FT.html

IBISモデルのファイルからドライバーの出力インピーダンスを求める方法は、初耳だわ。どのように使えばよいですか?

  • まずIBISモデルのファイルのうち、「 Pulldown 」の項目を探し出し、縦軸を電流[mA]横軸を電圧[V]で示したグラフを作ってほしいのじゃ。このグラフは、Low出力を担っているN-MOS側の出力特性を示しておるのじゃ。
  • グラフから電圧が0V付近の線形性が得られている領域での⊿V/⊿Iの関係が出力インピーダンスZOLになるのじゃ。

昇平博士、下のようなグラフが得られました。
ZOL は、12.2Ωです。

次にIBISモデルのファイルから、「 Pullup 」の項目を探し出し、縦軸を電流[mA]横軸を電圧[V]したグラフを求めてほしいのじゃ。このグラフは、High出力を担っているP-MOS側の出力特性を示しておるのじゃ。

昇平博士、PullupのグラフですがPulldownの右肩上がりの傾きに対して、右肩下がりになっています。

なみりん、よく気がついたね。
●Pullupで記載されているIBISモデルの電圧は電源電圧VCCの時に0Vと決めておるので電源電圧VCC(ここでは3.3V) – IBISモデルの電圧値 にて電圧変換した後に、グラフにするのじゃ。
●グラフにおいて電圧が3.3V付近の線形性が得られている領域での⊿V/⊿Iの関係が出力インピーダンスZOHになるのじゃ。

昇平博士、下のようなグラフが得られました。
ZOH は、15.09 Ωです。

よしっ、これでC-MOSドライバの出力インピーダンスを求めることができたぞ。
次は、マイクロストリップ線路の特性インピーダンスZを求めなきゃならんな。
続きは次回にしよう。

次回も、引き続きインピーダンスのお話です。

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