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基板製造装置の進化がすごい!工場見学に行ってわかったこと

みなさん こんにちは!第一技術部 システム設計課の稲岡です。

お客様から「今後の製品開発に役立てるため、基板の製造技術を学びたい!」とのご要望があり、当社とお付き合いのある基板製造メーカーの工場見学に同行しましたので、今回、紹介したいと思います。(当社の基板レイアウト設計受託サービスや半導体ベアチップを用いた基板設計/試作サービスの紹介はコチラ

 

今回、ご協力いただいたのは、三重県にある基板製造メーカーで、最新の基板製造装置が充実しており、短納期対応も可能で、当社WTIも大変お世話になっています。

私は長年、基板設計に従事していますが、基板製造工場は遠方にあることが多いこと、WTIはファブレスの設計会社であるため、工場見学や工場監査の機会が少なく、久しぶりの基板製造工場の見学でした。

 

 

当初、基板製造工場の見学時間は、90分程度の予定でしたが、各工程での丁寧な説明やお客様の積極的な質問などで、180分程度かかりました。長い時間のようですが、基板製造装置について興味深い内容が多く、あっという間でした。
その中で、特に気になった基板製造装置や工程について紹介したと思います。

 

①  ダイレクトイメージャー(レジスト処理)

一般的には、パターンとソルダーレジストのズレ公差は、±50μm程度です。

この基板製造装置では、基板毎にパターンとソルダーレジストの位置合わせを行い、±15μmの非常に高い精度でレジスト処理することができます。BGAや、狭ピッチの部品など、従来の装置ではレジストが入らない箇所にソルダーレジストを塗布することができ、実装不良を低減することができます。

 

②  アライメント機能付き5軸NCドリル(ドリル加工)

高速、高精度はもちろんのこと、ドリルの使用回数も管理し、摩耗によって穴径仕上がりがばらつかないように品質管理を行っています。小径ドリルは、細いために、摩耗などで折れ易い傾向にあり、使用回数は、重要なポイントになります。

 

③  インクジェットシンボル印刷機 (シルク処理)

従来は、シルク印刷には、版を使用しておりましたが、この基板製造装置ではプリンタの様に直接印刷することができます。UV硬化型インクを用い完全硬化を印刷と同時に実現します。小さいテキスト文字にも対応し、基板の位置合わせ精度も高く、高密度なシルク表現が可能になります。

 

④  基板外観検査装置(AOI検査)

かなり前までは、全て人による目視検査作業を行っていましたが、数量が多い物などは、この基板外観検査装置によって高分解能で欠陥検出を行い、高精度な検査を実現しています。

傷が付いてNGとなったサンプル基板を見せていただきましたが、傷があると言われてもすぐには認識ができないレベルで検出されていました。

 

その他、今回の工場見学において、加工前のプリプレグ材を触って硬さを確認したり、割いたりし、基板がガラス繊維である事を実感することができました。また、基板製造装置の使用方法など認識違いをしていた部分もあったとわかり、貴重な経験となりました。

コロナ禍で社外に出掛ける機会が少なくなっておりましたが、改めて、自分の目で見たり、触ったり、体感することも重要だと感じましたので、みなさんも工場見学などの機会があれば、積極的に参加されることをお勧めいたします。

 

WTIでは様々な種類の基板設計や試作サービスを行っておりますので、お困りの際は、お気軽にお声掛けください。

 

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