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電源回路におけるコンデンサについて

みなさん、初めまして。電源設計課の山口です。今回ブログを担当させていただくことになりました。

2025年の4月に中途入社して、約半年がたちました。
電源設計課の名前の通り、電源設計関連の業務を担当しており、現在は電源回路の動作・仕様検討を主におこなっております。

前職では電源設計にはほとんど関わっていなかったため、日々勉強しながら業務に取り組んでおります。

電源回路では、抵抗やコンデンサ、FETなどの半導体やコイル・トランスなどの磁性部品、リレーやヒートシンクなどの放熱部品など、使用する部品は多岐にわたります。今回は電源以外でもよく登場するコンデンサについて、基本動作や代表的な種類や特徴、電源回路における役割についてお話できればと思います。

電源回路におけるコンデンサの役割、特徴

コンデンサの基本的な動作は、対向して物理的に離して配置した金属板(以降、電極と呼びます)の間に電圧を印加すると、+や-のエネルギーを持つ電荷が引きあう、あるいは反発しあうことにより、電気のエネルギーがたまり(充電)、反対に抵抗やLEDなどの負荷につなぐとためたエネルギーが放出される(放電)というものです。
直流の電気の場合は、コンデンサが充電完了するまではコンデンサに電流が流れ、充電が完了すると電流が流れなくなります。反対に、電源を切った時は、放電完了するまではコンデンサから負荷に電流が流れます。
家庭用のAC電源のような交流の電気の場合は、コンデンサでは常に充放電が繰り返されるため、電流が流れ続けます。また、周波数が高くなるにつれ、コンデンサは短絡状態に近づき(インピーダンスが小さくなる)、流れる電流は大きくなります。

これらの特性を利用して、ノイズ対策や電源の安定動作、昇圧、共振回路など、様々な電子機器の中に、様々な役割で多数のコンデンサが使用されています。

次に、代表的なコンデンサと電源回路で良く使われる場所について簡単に紹介します。それぞれにメリット、デメリットがあり、適材適所で使用されています。

電源回路における電解コンデンサの特徴 

長所:サイズに対して容量が大きい、安価
短所:寿命がある、周波数特性が悪い、有極性
容量が大きい特徴を生かしたACの平滑、電源回路の入力および出力安定化が電源回路での主な用途になります。容量が小さいと負荷に電流が流れた時にすぐに電圧が低下してしまい、電圧が安定しません。これを抑えるために容量が大きい電解コンデンサがよく使用されます。

電源回路におけるセラミックコンデンサの特徴

長所:無極性、高周波特性が良い(寄生抵抗成分が小さい)、小型、長寿命
短所:電圧印加で容量が減る(DC特性)、温度特性がある。
電源の平滑、電源制御回路(弱電部)の各部に多く使用されます。制御回路部は電圧が低く、大きな容量を求められることが少ないため、小型で高密度に配置できるチップタイプのセラミックコンデンサが使用されます。

電源回路におけるフィルムコンデンサの特徴

長所:無極性、温度変化による容量変化が小さい、低損失、長寿命、DC特性がない
短所:形状が大きい、高価、湿気による劣化など
容量や印加電圧による容量変化が小さいため、安定した容量を得たい場所で使用されます。電源回路では、ノイズフィルタや共振回路があたります。

 

図. 電源回路での使用事例(絶縁ACDC回路)

上記のほかにも、電池とコンデンサのハイブリッドのような特徴をもつ電気二重層コンデンサ(スーパーキャパシタとも呼ばれる)や、容量値を調整できるバリコンやトリマコンデンサなどがあります。

回路を設計する際には、上記の特性以外にも耐圧や電流定格、また、故障時のモード(短絡状態で壊れるか開放状態で壊れるか)や入手性など、様々な条件を考慮して選定する必要があります。

いかがでしたでしょうか。今回は、コンデンサの基本的な動作や代表的な種類について簡単に紹介させていただきました。

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