受託開発の流れや、依頼する際のメリットやリスク、受託開発メーカーを選ぶポイントなどを紹介します。
受託開発とは
受託開発には開発から量産まで幅広いサービスが必要
受託開発メーカーは、通常電気機器メーカーなどの依頼元から開発を受託し製品の設計・開発、量産を請け負います。
EMS(Electronics Manufacturing Services)やOEM(Original Equipment Manufacturing)などが、それに該当します。受託開発メーカーは依頼元の要望により、開発から量産まで幅広いサービスを提供しています。
受託開発の流れ
受託開発は、図1のような流れで開発が進みます。

依頼元から、製品コンセプトや具体的な機能・性能などの要求仕様を受けて、受託開発メーカーが設計・開発、量産を請け負います。
依頼元の役割
依頼元は、製品のコンセプトや要求仕様(性能、準拠規格、品質等)を受託開発メーカーに提示します。依頼元が設計・開発まで実施するケースもあり、その場合は、量産移行から量産までを受託開発メーカーが請け負うことになります。また依頼元は、開発できた製品が要求仕様を満たしているか確認した上で、量産を承認します。量産移行された製品は、依頼元が発注するだけで調達することができ、自らが工場への投資を行わず、生産管理や品質管理も含め受託開発メーカーに製品の生産を任せることができます。販売後のアフターサービスは依頼元の担当になりますが、修理については受託開発メーカーに依頼できる場合もあります。
受託開発メーカーの役割
受託開発メーカーは、依頼元の製品のコンセプトや要求仕様から製品の開発費や単価を見積もり、合意が取れれば、開発を開始します。設計・開発から量産まで請け負い、工場への投資、部品の調達や生産、品質管理も含め必要なサービスを提供します。まずは、要求仕様から仕様検討して製品仕様を決定し、次にハードウェア、ソフトウェアの詳細設計を実施します。その後試作品を製作し評価します。評価の結果が良好で要求仕様を満たしていれば、依頼元の承認を経て量産移行します。
受託開発メーカーは、受注競争が激しい場合、将来的な量産利益を期待し、開発費や製品単価を低く設定して受注することもあります。その後、依頼元の販売が思うように伸びず生産台数が計画を下回った場合は採算を取れなくなった場合、トラブルになるケースも多いようです。
受託開発メーカーを利用するメリットとリスク
メリット
受託開発メーカーを利用すると下記のようなメリットがあります。
主なメリット
・コストの削減
大手メーカーが自社で開発・生産するより人件費、管理費等を抑えることができ、コスト削減につながります。
・リソース不足の解消
外部リソースを活用することでリソース不足を解消できます。
・部品の生産中止(EOL)に伴う再設計開発の外注化が容易
元々外部で製品開発しているため、EOL対応を委託しやすい。限られた社内の開発リソースを主力製品の開発に集中できる。
・製品性能の向上や課題の解決
専門技術とノウハウを持つ受託開発メーカーには、多くの製品開発依頼が寄せられるため、製品の性能向上や品質向上が期待できるだけでなく、製品開発における共通の課題も迅速に解決できます。
リスク
適切な受託開発メーカーを選定できないと下記のようなリスクが発生します。
・開発予算の増大と工期の長期化
実績や技術力のない受託開発メーカーを選定してしますと要求性能を満たすことができず、再設計、試作、評価を繰り返し、開発費用や工期が膨れ上がる可能性があります。必要なタイミングで製品がリリースできず機会損失につながるケースもあります。
・性能、品質の未達
期待通りの性能や品質を達成できず開発を中止するケースもあります。
・ノウハウの流出
信用できるメーカーに依頼しないと、製品のノウハウが流出し同じような製品を作られてしまう懸念がある。
受託開発メーカー選びに失敗しないためには
失敗しないためには、総合的な技術力のある会社に依頼することです。製品開発には、種々の技術やノウハウが必要であり、何一つ欠けても製品は成立しません。受託開発メーカーは、依頼元に代って設計・開発から量産まで要求に応じて幅広いサービスを提供しますが、その製品開発に適切でない会社を選んでしまうと、目標の製品が完成せず、開発費用も膨大になるケースがあります。特に電気電子機器の製品においては、ハードウェア(回路設計、基板設計、試作品)、ソフトウェア開発、信頼性試験、筐体設計(放熱対策)など、製品の量産に、関連するすべての設計、評価技術が必要になります。さらにプロジェクト管理や機密情報管理など企業としての管理能力、ガバナンスも必要になります。それらを見極めた上で受託開発メーカーを選定することが重要かと思います。ただ、受託開発メーカーも設計・開発リソースを潤沢に持っている訳ではないので、設計・開発込みで依頼すると開発を受けてもらえない場合もあります。その際には、量産は受託開発メーカーに依頼して、設計・開発は技術力の高い専門の開発会社に依頼することも1つの解決策になります。
WTIは、総合的な技術力を持つ設計開発専門の会社です。EMS、OEMメーカー様または、依頼元となる大手メーカー様から設計・開発を受託しており、家電からロケットまで幅広い製品開発で実績を上げております。製品開発でお困りの際は、是非一度ご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
<関連リンク>
