WTIの社長 石川高英です。
以前、当社がオープン・イノベーションを通じて、国内の研究開発効率を高めることに貢献しようとしていることをお話ししました。
⇒「WTIの”野望”とは? ~開発設計会社として日本のために目指していること~ 」
今日はそのオープン・イノベーションについて、続きのお話をさせていただきますね。
私共は、オープン・イノベーションを「自社目標と自社で達成できる内容にギャップがあるとき、そのギャップを埋めるために、社外技術を活用すること」と理解しています。
また、オープン・イノベーションは研究、開発、量産にそれぞれの段階で適用することができるのですが、当社は「開発設計促進業」であることから、開発段階におけるオープン・イノベーションを中心課題としています。
オープン・イノベーションは突き詰めれば、技術が欲しい側とその技術を提供できる側とのマッチングの問題です。
ですから、このマッチング機会を増やせば、オープン・イノベーションの活性化に寄与することができます。
そして、マッチング機会の増加のための鍵は「情報提供」です。
「どんな組織がどんな技術を欲しているのか」という情報、「どんな組織がどんな技術を持っているのか」という情報。
これら双方の情報がスムーズに流通していて、双方からアクセスしやすい状況を作ることでマッチングが活性化します。
しかしながら、技術を欲する側が自分達の求める技術を世間に開示することは、競合他社などに企業戦略が漏洩することとなり、このことを懸念するあまり、躊躇してしまうことも多いと聞きます。
一方、技術を提供する側の情報開示はそのような懸念がないことから、オープン・イノベーションの活性化は、技術提供側が情報を発信して、その技術を必要とする組織に見つけてもらうことに、より大きな重要性があると考えているのです。
この自社の技術を必要とする側に見つけてもらう力量を私は、「見つかり力」と命名しています。
自分達の強みの技術を見つけてもらうための「見つかり力」を高める工夫を日々実践することが、技術提供側におけるオープン・イノベーションへの貢献という訳です。
しかしながら、大企業ならいざ知らず、ベンチャー企業や中小企業では、資金も人材も知名度も充分とは言えず、そのため思うような情報開示できていないところが多いのではないでしょうか。
その結果、なかなか世の中に見つけてもらえないという状況がありそうです。
