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#092 EMI対策 ~ 並列素子のSパラメータ(キャパシタ編)~

今回は2端子対回路の中にキャパシタCを並列接続したときの反射損失と通過損失を求めます。

 

 

 

2端子対回路の中にキャパシタCを並列接続したときも
#089 EMI対策 ~ 並列素子のSパラメータ(インダクタ編)~ と同じように考えればよい。

この場合だとZpは、1/jωC (= -j/ωC)なのでS11S21は以下のようになりますね。

 

 

 

なみりんよ、さっそくS11S21の式をExcelの複素関数を使って計算するのじゃ。

① 最初に初期条件設定として、キャパシタCと特性インピーダンスZOを記述します。ここではCを10pF、ZOを50Ωにします。
② つぎに周波数fを記述し、角速度ω( =2 π f )[rad/s]を求めます。
③ さらに角速度ωとキャパシタCとの積でリアクタンスωCを求めます。

 

 

 

つぎはS11を求めるために複素関数を使ってみるのじゃ。

COMPLEX関数を使います。
④ S11の分子の実数はゼロ、虚数は –ωCZOになります。
⑤ S11S21の分母の実数2、虚数はωCZOになります。虚数単位はjです。

 

 

 

つぎは
⑥ S11は、IMDIV関数を使って④の分子を⑤の分母で割って求めます。
⑦ IMABSを使って、絶対値|S11|に変換しました。
⑧ ⑦で求めた絶対値|S11|の対数をとり、20倍しました。
これが反射損失になります。

 

 

 

S11から反射損失が求まったようじゃな。
つぎはS21を求めてみるのじゃ。

S21
⑨  COMPLEX関数を使って分子を記述します。IMDIV関数で前述の分子から分母で割るように記述します。
⑩  ⑨の結果からIMABSを使って、絶対値|S21|に変換しました。
⑪  ⑩で求めた絶対値|S21|の対数をとり、20倍します。
これが通過損失になります。

 

 

 

S21通過損失も求まったようじゃな。
横軸を周波数[MHz]にして、反射損失と通過損失をグラフ化してみるのじゃ。

 
 
 

反射損失と通過損失のグラフは下のようになります。
キャパシタ10pFを伝送線路上に並列接続すると通過損失は635MHzで約3dB減衰し、さらに周波数を高くするごとに減衰量が大きくなります。一方反射損失で見ると635MHzより高い周波数では入力反射量が大きくなっています(全反射)。これはローパスフィルタ(LPF)だわ。

 

 

 

よろしい。キャパシタの並列接続は、なみりんが示したLPFが理想動作になるが、これまでと同じように等価直列抵抗ESR等価直列インダクタンスESL等価並列抵抗EPRなるものが存在するため、理想特性にはならないのじゃ。
実際にどのような特性になるのか次回演習してみよう。

 
 
 

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