こんにちは。テクノシェルパ技術コンサルタントの今村です。
半導体製品を梱包する包装材は、輸送中に受ける振動・衝撃・圧縮圧力から適切に保護することが可能な包装設計と、輸送を想定した性能試験での確認が必要になります。今回は、包装材の性能試験の種類をご紹介します。
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現在使用中のトレイやエンボステープなどの包装設計が、適正な仕様になっているか判断に困ったり、輸送中のトラブル解決に時間を要したご経験はありませんか? そのような時は、輸送を想定した性能試験から得た定量的な試験結果を分析することで、お困りごとの早期解決の糸口を見つけられる場合があります。
半導体製品の包装において定量的な性能試験を行うには、JIS Z0200:2013【包装貨物-評価試験方法一般通則】を推奨しています。それでは、どのような性能試験があるのか、表1で主な規格の概略をご紹介します。
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表1 包装貨物の主な試験規格と概略
項目 |
規格 |
概略 |
落下の衝撃 |
JIS Z0202:2017 |
製品を入れた輸送箱(2次梱包箱)の落下試験 |
輸送中の振動 |
JIS Z0232:2020 |
製品を入れた1次梱包箱や2次梱包箱で振動試験 |
圧縮圧力 |
JIS Z0212:1998 |
1次梱包箱や2次梱包箱(輸送箱)の圧縮試験 |
圧縮強さ |
JIS Z 0403-2:1999 |
試験片の座屈荷重Nを測定 |
坪量 |
JIS P 8124:2011 |
試験片の面積とその質量とを測定し,坪量を算出 |
破裂強さ |
JIS P 8131:2009 |
試験片が破裂した時の最大圧力を測定 |
上記は一例を示しており、包装仕様によっては、この他に試験する項目の検討が必要になります。
当社では、様々なお困りごとに対応する「半導体製品の包装設計コンサルサービス」を提供しておりますので、お客様の包装仕様に合わせた試験項目のご提案から、問題点の改善、コスト削減をご提案することができます。いつでもご相談ください。
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