トップページ電子回路設計 ヒントPLUS☆ 目次 > #011 EMI対策 〜パスコン 大は小を兼ねる??〜

#011 EMI対策 〜パスコン 大は小を兼ねる??〜

ノイズ対策におけるパスコンの役割は、ノイズをグラウンドに落とすこと。
ノイズはいろいろな周波数がありますので、全ての周波数をグラウンドに落とすようなパスコンを入れておけば安心、と考えてしまうこともあります。そうすると、パスコンのCの大きいものを1個入れておけばよさそうに思えます。

そこで、半導体メーカのパスコンの推奨容量が仮に0.1μFであれば、0.1μF のCを1個入れて、対策完了。と思いきや、全然ノイズ対策に効いていないということがあります。
容量の大きいコンデンサは、Cが大きいことに加えて一般的に直列寄生L成分も大きいため、LC共振回路の共振周波数が低くなっており、対処できる周波数が低いのです。
LC共振周波数よりも上の周波数では、パスコンとして機能せずに、Lとして機能してしまいます。その結果、ノイズをグラウンドに逃がせないのです。

ですので、パスコンは「大は小を兼ねない」のです。

容量の異なるパスコンを複数組み合わせて、それぞれのLC共振周波数をずらすことで、広い周波数範囲に亘って低インピーダンスにすることが、パスコンを機能させるために極めて重要です。

ただし、複数のパスコンを組み合わせる場合は、コンデンサ同士による並列共振(反共振と呼ぶ)に注意が必要です。この反共振が起こるとコンデンサ一つの場合より、特定周波数で電源GND間のインピーダンスが高くなってしまいます。この反共振を防ぐには、組み合わせる静電容量の間隔を10倍以内にすることが大切です。

 

電子回路設計 ヒントPLUS☆ 目次へ戻る