伝導ノイズ対策に魔法の杖はない。でも、必ず原因と対策手法は見つかる!(Part 1)

2017.02.28

皆さんこんにちは。WTI設計第一課長の赤谷です。
今日は日ごろ皆さんが製品開発の中で苦労されている伝導ノイズ対策について少しお話します。

ノイズには伝わる経路が2つあります。まず1つはノイズ源から空中に放射される放射ノイズです。そして、もう1つは基板のパターンやケーブル、筐体などの物質を伝わる伝導ノイズです。

放射ノイズと伝導ノイズは密接に関係しておりますが、今日は伝導ノイズを中心にお話を進めます。

伝導ノイズは、製品の電源ラインに重畳する伝導性ノイズを電源インピーダンス安定化回路網(LISNLine Impedance Stabilizing Network )を介してEMIレシーバーなどで測定します。

この電源安定化回路網には2種類あり、ディファレンシャルモードノイズとコモンモードノイズを一緒に測定するVLISNと、これらを分けて測定できるΔLISNがあります。伝導ノイズの規格測定では、VLISNを使用しますが、伝導ノイズの対策検討では、ΔLISNは極めて有効なツールとして活用できます。

ちなみに、雑音端子電圧測定と言う言葉を良く耳にすると思いますが、一般にVLISNで測定した伝導ノイズレベルの事を雑音端子電圧と呼びます。

当社ではVLISNΔLISNの両方を保有しており、電波暗室レンタルサービスではお客様にご利用いただくことが可能です。

写真の左がVLISN、右がΔLISNです。

すみません、ついつい前置きが長くなってしまいました(反省)。そろそろ本題に入ります。

製品設計の段階では皆さん伝導ノイズ対策、放射ノイズ対策を念頭に次の事をチェックし設計に反映しているかと思います。

ü  ノイズ源となる信号パターンはできるだけコンパクトにまとめる。

ü  ノイズ源に対する電源の入出力には電源端子低域通過濾波器(いわゆるフィルタ)を設け、伝導ノイズをできるだけちっちゃいエリアに閉じ込める。

ü  基板にはグランドプレーンをしっかり設け、ノイズ源となる信号パターンはマイクロストリップラインとする。(コストの関係で両面基板などを採用する場合は、グランドプレーンを設けれない場合もありますけどね。)

ü  ノイズ源となる信号のエッジを鈍らせ高調波成分をカットする。(電源ではスイッチングロスが増えるので注意が必要ですね。)

ü  基板表層のグランドは内層のグランドとビアホールで多点接続し強化する。

ü  ノイズ源にシールドカバーをする。

などなど。

そうなんです。多くの皆さんがこのようなことはわかって設計しておられます。なのに伝導ノイズ、放射ノイズが規格をオーバーするので困っちゃうんですよね。。(泣)

今日はここまでとし次回ブログでは、なぜそんなことが起こるのか!?を事例を交えてご紹介させていただきますので、引き続きお楽しみ下さい。

WTIの電波暗室レンタルサービスはこちら
WTIのEMI対策検証受託サービスはこちら
WTI電波暗室の関連ブログはこちら

WTIの電波暗室を動画でご覧なりたい方はGoogle“WTI YouTube 電波暗室で検索して下さい。

 

 

◆ WTIブログ トップへ戻る ◆

 

メルマガ購読・解除
WTIブログはメルマガでも配信しています。
定期的に送付される メールでブログを読むことができますので便利です。
ご登録は↓のフォームでお願いいたします。

読者購読規約
powered by まぐまぐ!
 

WTI動画リンクはこちら
 WTIの技術、設備、設計/開発会社の使い方、採用関連など、幅広い内容を動画で解説しています。